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【自由研究お助けシート】温度ってなに?②~温度が上がるとどうなるの?
- 03_自由研究,04_イベント・講演会,理科
SDGsアドバイザーが講師をつとめる、兵庫県の理科実験教室、キッズアース播磨町校です。
前回、
で「温度の単位」について見ていきました。
今度は、温度が高くなるとどうなるのか、考えていきましょう。
【温度が上がるとどうなるの?】
〈身近な温度〉
0℃からスタートして考えていきましょう。
によると、明石市の1月2月の平均気温が、5℃くらいです。
夏で身近なところで言えば、学校のプールの水温が、16℃~18℃くらい。
人間の体温が(平熱で)、36℃~37℃くらい。
おうちのお風呂が、38℃~40℃くらいでしょうか。
熱いお風呂が好き、夏場だからぬるめ、などの好みはあるでしょうが。
ちょっと熱めのお風呂くらいの温度になりますが、
日本で記録された最高気温が、41.1℃(2020.8/17静岡県浜松/2018.7/23埼玉県熊谷)
世界最高気温は、アメリカのカルフォルニア州デスバレーで、1913年に記録された56.7℃!
記録される気温って、百葉箱の中で測りますからね。
実際の体感温度を考えると、いや、暑いにもほどがあります。
〈料理の温度〉
話変わって、お味噌汁やスープを美味しく感じる温度は75℃くらい、美味しいお茶は80℃くらいで淹れると良いと言われます。
このあたり、猫舌なども含めて好みもありますし、夏場はすこしぬるめの方が美味しく感じる気もします。
水は100℃で沸騰してしまいますが、油はもう少し温度を上げることが出来ます。
唐揚げや天ぷらの作り方を見れば、160℃~180℃くらいの温度が書いてありますね。
〈燃える温度、熔ける温度〉
さらに温度を上げると、紙が燃える…と言いたいですが、紙が燃える温度は、紙の質で違うそうです。
新聞紙だと290℃、模造紙だと450℃くらいで着火するようです。
参考:
レイ・ブラッドベリ氏の『華氏451度』という有名なSF作品があります。
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華氏451度とは、451℉≒233℃のこと。
この作品の中では、紙の本が燃やされていくのですが、紙が燃える温度として、この題名が選ばれています。
次に身近な金属を見ていきましょう。
この中では、スズが232℃で熔けはじめます。紙が燃える温度と変わらないですね。
スズの食器などで有名な富山県の「能作」さんでは、鋳物体験などが出来るそうです。
亜鉛が419℃、アルミが660℃、だいぶ高い温度になってきました。
博物館で見る「青銅」は銅とスズの合金なので、混ぜる比率によって温度は変わりますが1,000℃前後、このあたりで、金、銀、銅なども熔けはじめます。
鉄が熔けるのが1,500℃!
日本では砂鉄から鉄を鍛える「たたら製鉄」が行われてきました。
『もののけ姫』や『鬼滅の刃』などでも描かれていますね。
実際に見学したり、体験したりできる施設もあります。
兵庫県宍粟市:たたらの里学習館 (chikusatown.net)
〈宇宙の温度〉
さらに温度を上げていきましょう。
太陽の表面温度が6,000℃。
これはタングステンさえ、気体になってしまう温度です。
おおいぬ座のシリウスの表面温度は10,000℃。
太陽の中心温度は15,000,000℃!
1500万度というのは、想像もつきません。
中では核融合反応が起こっていて、毎秒ものすごい量のエネルギーが生み出されています。
しかし、まだまだ上があります。
宇宙で最も高い温度として考えられているのは、
100,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000 ℃です。
10の32乗=1溝(こう)度です。
一・十・百・千・万・億・兆・京・垓・杼※・穣・溝…なので、驚くほど高い温度です。
(杼※実際は「禾予」と書く)
これは、ビックバンが起こった時に達したと考えられている温度です。
凝縮状態から一気に放出され、宇宙の始まりを引き起こしたエネルギーの熱量。
たしかに、これより上の温度は、想像のはるかかなた、という気がします。
身近だった「温度」を上げていくに従い、「暑い」ではなく「熱い」になり、モノを燃やし、熔かし、ついには宇宙の始まりにまでたどり着きました。
では次に、温度を下げたらどうなるのか、見ていきましょう。
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