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【BookReview】『鳥類学者だからって、鳥を好きだと思うなよ。』川上和人
- 07_おすすめ本・映画
NHKの子ども科学電話相談の鳥類担当、「どっもー♪ 川上です。」でもおなじみの川上和人先生。
この本は前から気になっていたのですが、今回文庫化されたということで、購入しました。
まぁ、題名からして面白い。
「好きこそものの上手なれ」と言いますし、そもそも研究者という仕事自体、
「好きを仕事に」している代表者的なイメージがあります。
にもかかわらず、この題名。
中身を読むと、この題名とは裏腹に、鳥への愛があふれてしかたがないことが伝わってきます。
そして、思いもよらない知的冒険の連続に、ハラハラドキドキさせられます。
鳥の研究のために、クライミングの練習とか、水泳の練習とか、
しかも、それが実際に役立つどころか、必須スキルになってるのがすごい(笑)
舞台となるのは、小笠原諸島にある、いまだ噴煙たなびく西之島。
聟島列島(むこじまれっとう)にある媒島(なこうどじま)。西島に東島。
硫黄島のさらに南に位置する絶海の孤島、南硫黄島。
ボルネオ島にアゾレス諸島。
軽妙な語り口で、話題は鳥類にとどまらず、生態系や外来生物、恐竜にまで及びます。
鳥類学者の「お仕事」を垣間見ることの出来る、知的エンターテインメントなエッセイです。
第一章で紹介され、終章、そして文庫追加分で言及され、劇的な幕切れ(?)を迎える
小笠原諸島の西之島については、2020.7/31付で下記の映像が上がっていました。
これでは、しばらく先生は西之島に行けそうもないですね。
別のニュースでは、中国地方などで見られる「霞(かすみ)」も、
1100qも離れているこの火山灰の影響ではないかと指摘されていました。
(地図はwikiより)
なお、キッズアースには、川上先生のこちらの本も置いてあります。
これも面白い本で、まさに「トリビア」と言うべき、様々な鳥に関する面白い知識が詰まっています。
鳥類学者の話なんかより、鳥のことを知りたい!という人には、こちらがおススメです(笑)
さて、キッズアースの実験教室では、教科書を読むだけでは得られない「何か」を感じてもらうことで、
生徒の皆さんの可能性を拡げたいと思っています。
鳥に関しては、スタンダードの授業で「手羽先の解剖」を行っています。
塾の駐車場に来訪するツバメの観察も忘れてはなりません。
経験・体験を通じて、未来の「科学者」の卵への一助となれることを願っています。
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