キッズアース播磨町校「共明塾」

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【ダヴィンチマスターズ】時間のけんきゅう@神戸大学 深江キャンパス

    04_イベント・講演会
SDGsアドバイザーが講師をつとめる、兵庫県の理科実験教室キッズアース播磨町校です。
サイエンスショーや、Youtubeでの「1分間実験動画」配信なども行っています。
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東大卒講師が勉強のノウハウを楽しく教える、播磨町の共明塾です。神戸、加古川、明石、高砂からも是非お越しください。

2月16日に、神戸大学 深江キャンパスにて行われた、第79回 ダヴィンチマスターズで「時間のけんきゅう」を行ってきました。


【時間のけんきゅう】


50分の短縮バージョンなので、「生き物の「時間」」「スポーツの「時間」」などの項目は割愛。

「心の中の「時間」」では、アインシュタインの時間をめぐる名言を枕に、長く感じる時間と短く感じる時間があるという説明と、
ミヒャエル・エンデさんの傑作『モモ』の紹介をしました。
「「時間」の決め方」では、経済産業省が 「平成四年 政令 第三百五十七号 計量単位令別表第一」で定めている「秒」の定義

セシウム百三十三の原子の基底状態の二つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の九十一億九千二百六十三万千七百七十倍に等しい時間

を紹介しました。

もちろん、もともとは地球が自転するのを1日として、それを24で割って1時間、さらに60で割って1分、さらに60で割ると1秒になる、というのがスタートだったはずですが、これだと、地球の自転の速度が変わった時に、「秒」はどうなるの? 昔と今とでは1秒の長さが違うの? となってしまいます。
だから、地球の自転の速度とは関係ない単位になったわけですね。

さらに、2026年の国際会議で、この定義が変わるので、そのニュースに注目してね、というお話をしました。



 

さて、地球は自転するので、太陽が照らす範囲は変化していきます。

日本がお昼の時に、日本の裏にあたるブラジルは真夜中になっています。
この時に、「日本が13時なんだから、ブラジルも13時であるべきだ」と言われても、ブラジルの人も困ってしまいますね。

また、日本でも、兵庫県の真上に太陽が来た時、北海道では「もう真上は過ぎたよ」ですし、沖縄では「まだ真上に来てないよ」となります。
各地それぞれで「真上に来た時がお昼の12時」としてしまうと、北海道では12時を過ぎているのに、沖縄では12時になってない、ということになってしまい、時間が分からなくなってしまいますね。

なので、各国で「ここの真上に太陽が来た時がお昼の12時」という基準を決めています。
これが標準子午線であり、日本の場合は「東経135度」が日本標準子午線になります。

では、今現在、他の国では何時なのでしょうか?
これを考えるのが「時差」です。

ペットボトルを使った「かんたん時差時計」を作ってもらいました。

 

地図をペットボトルに貼りつけ、その上に、時間が書かれた帯を巻いてとめます。
これだけで完成です。

時間の帯をクルクル回し、日本の時間にあわせたら、各国の時刻が分かります。
逆に、好きな国の好きな時間をセットすれば、その時日本が何時かが分かります。


   


時計には様々な種類があります。
何度か紹介した(オリジナルキットもある)水時計(漏刻)や、お寺などで使われている香時計、花時計(日本初の花時計は神戸にあります)などを紹介しました。

花時計は、今でこそ、花で彩られた屋外時計を指していますが、花の開花・閉花時刻で時間を知る、本当の意味での花時計というのもあります。


砂時計も忘れてはなりません。

まだ足を運べてないのですが、島根県大田市仁摩町にある、仁摩サンドミュージアムには、1年計砂時計『砂暦』があります。
今回の講座で、行ったことがある、という子供さんが、何人かいらっしゃいました。



いつか行ってみたいですね。

そして、時計のもとと言えば、日時計です。これにも様々なタイプがあります。

  
  

オベリスクなども、日時計の役割も果たしていたとされています。

今回、生徒さんに作ってもらったのは、「江戸時代式日時計」です。

 

この日時計、江戸時代の旅行冊子についていたもので、その地での時刻が分かるように出来ています。
普通の日時計は、南北が分からなければ、時刻を知ることが出来ません。
しかし、この日時計は、方位磁針がなくとも、太陽さえ出ていれば、時刻を知ることが出来るのです。

この秘密は、季節による影の長さの違い、にあります。

その季節に応じたタブを垂直に立て、太陽の影が枠に入るように向きを調整すると、影が枠の中に伸びます。
そこに時刻の目盛りがあるので、それを読めば時間が分かる、という仕組みです。

仕組みだけ言えば簡単ですが、江戸時代で既にこれを経験則なり、計算で作っていた、というのはすごいですね。

作ってもらったのは、これの現代版。
のデータをもとに、各月の平均値を計算し、それをもとにキッズアース播磨町校で作図しました。
(ただし、今のところ、神戸・明石版しかありません)

 

作ると言っても、切れ込みを入れるだけの簡単な工作です。
あっという間に出来ました。

それこそ時間があれば、外に出て体験してもらいたかったのですが。
他の季節でも、是非試してもらいたいなと思っています。

最後はもう一度、アインシュタイン博士の名言に触れ、博士は、時間は実際に伸び縮みするのでは、ということを考えたんだよ、という相対性理論についてのお話に少しだけ触れて、講義は終了。

50分×4回、各回50名近い人数の生徒さんにご参加頂きました。

また、当授業は、神戸大学国際人間科学部の学生さんにサポートいただきました。
本当に皆さん、頭の回転が早く、人当たりも良く、上品で、さすがは神戸大学の学生さんだなぁと思いました。


【ダヴィンチマスターズ】

他の教室でも、楽しい授業が目白押し。


キッズアース播磨町校とセットで受講して頂いたのは、シンディー先生のSTEAMマジック教室。
生徒さんに聞いたら、大興奮でいろいろなマジックについて教えてくれました。

フライパンに紙を入れて燃やしたら、お菓子になった!
金が出てきた! ダイヤモンドがあった!

…子供たちがいっせいに喋って、かぶせてくるものですから、どんなマジックなのかはっきりわからなかったのですが、楽しんできたことはよくわかりました(笑)

シンディ先生は↓の代表もされています。
遊びながら学べる素敵なオンライン授業だそうですよ!



隣の教室では「水」のお話、向かいの教室では「かけっこの科学」が行われていました。

水のお話はろ過の話があったり、水の力についての話があったみたいですよ。
ただし、ちょっとここら辺の話については、参加された生徒からの意見もあったみたいなので、ちょっと考えたいところではあります。

「かけっこの科学」では、廊下を使って子どもたちが走る練習をしていました。
落合先生は、インソール等の専門家でもいらっしゃるそうです。



2時間通しのスペシャルプログラムは、大阪大学の古屋教授によるイカの解剖、甲南高校の山内校長による「宇宙のひみつ」でした。

古屋先生は、動物の発生進化についての研究をされているすごい先生で、小学生で先生の授業を受けられるのは、とても有難いことだなと思います。

山内先生とは、少しご縁があり、いろいろな話をさせて頂いたのですが、甲南の先生をしながら同時にJAMSTECの研究員をされていたことがある等、ものすごく面白い話が次々に出てきて、休憩中の短い時間でしたが、とてもためになりました。


どの授業も、面白く受けることが出来たのではないでしょうか。


【神戸大学深江キャンパス】

さて、会場となった神戸大学 深江キャンパスには、海洋政策科学部、海事科学部・海事科学研究科があり、
神戸大学海事博物館」が併設され、海には「海神丸」の姿を見ることも出来ました。

  

 

六甲台キャンパスからの景色も神戸らしいですけど、こういう海のそばのロケーションも神戸らしく、さすがは神戸大学 (Kobe University)だなぁと。

今回は、海事博物館には行けなかったので、またの機会に足を運んでみたいと思います。


楽しい一日になりました!



【サイエンスショー】

さて、当校実施のサイエンスショーや実験工作は、テーマ別の体験型実験教室となっており、どの講座も楽しい内容になっています。



もちろん、今回の「時間のけんきゅう」はじめ、ご相談に応じて、新テーマで行うことも可能ですし、コラボ企画なども検討いたします。
また、金額につきましては、予算に応じての実施とさせて頂いておりますので、お気軽にお問い合わせください。



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